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ソニーが創ったXperiaの先駆け「mylo」(COM-1/COM-2)

どうも、管理人です。

 

 

その昔、ソニーはmylo(マイロ)という名前の携帯端末を開発しました。

2006年に発表された「パーソナルコミュニケーター」で、無線LANを内蔵し、ウェブブラウジングやチャットが楽しめる他、音楽ファイルや動画ファイルを再生することも出来るので、デジタルオーディオプレーヤーとしても利用可能であるなど、そのユニークなデザインや機能から、注目を集めました。まさにスマホの先駆けとも言えそうな存在です。

今回は、そんなmyloの歴史、主な機能、影響、そしてその後の運命について詳しく解説します。

誕生とその背景

myloの名前の由来は「my life online」の略であり、ソニーがインターネットを中心にした新しいライフスタイルを提案するために開発されました。2007年2月に発売された初代mylo(モデル名: W100)は、4.5インチの液晶ディスプレイと、Wi-Fi接続機能を備えており、ユーザーは無線LAN環境下でインターネットにアクセスすることができました。

当時、携帯電話やiPodなどのデバイスが普及していたものの、インターネットを中心に据えたポータブルデバイスは少なく、myloはその隙間を狙った製品でした。特に、音楽や動画のストリーミング、ウェブブラウジングができることが、他のメディアプレーヤーとは一線を画していました。

特徴・機能

mylo COM-1

mylo COM-1

インターネット接続

myloの最大の特徴は、Wi-Fi接続機能を利用してインターネットにアクセスできる点です。これにより、ユーザーはYouTubeや音楽ストリーミングサービス、ブログ、SNSなど、さまざまなウェブサイトをブラウジングすることができました。また、myloにはメール機能も搭載されており、携帯電話を持っていないユーザーにとっては便利なコミュニケーションツールとなりました。

メディア再生機能

myloは音楽や動画の再生機能も充実しており、MP3やWAVフォーマットの音楽ファイルを再生することができました。また、動画ファイルについても、MPEG-4やAVIフォーマットの再生が可能で、ユーザーは好きなコンテンツを持ち運びながら楽めるだけでなく、当時としては珍しくYouTubeの視聴も可能でした。

さらに、ソニーの独自技術である「atrac」形式にも対応しており、特に音楽の再生においては高音質を誇るものでした。これにより、音楽愛好者にとっては魅力的な選択肢となりました。

デザインとユーザーインターフェース

こだわったデザインも特徴の1つで、小型で軽量なボディに、洗練された外観が特徴で、持ち運びに便利な形状でした。また、タッチパッドを使用した直感的なユーザーインターフェースにより、操作が簡単であり、特に若い世代に受け入れられました。

影響と評価

myloは、登場当初は革新的なデバイスとして注目されました。特に、インターネットにアクセスできるポータブルデバイスの必要性を訴えかけ、次世代のデジタルライフスタイルを提案する存在となりました。しかし、時代はまだiPhoneが普及するよりも前、当時の市場には適応しきれなかったのです。

結局、競合する製品、特にAppleのiPodや、後に登場したスマートフォンとの競争が厳しく、myloの市場での立ち位置は次第に弱まっていきました。

mylo COM-2とその後

mylo COM-2

mylo COM-2

2008年にはmylo COM-2(モデル名: W100)が発売されました。前モデルの機能をさらに強化し、デザインも改善されました。新たに搭載されたブラウザは、インターネットの利用をさらに快適にするためのもので、Flashコンテンツの再生にも対応していました。

しかし、COM-2も市場での競争に直面し、特にスマートフォンの普及が進む中で、ポータブルメディアデバイスの需要は減少しました。myloはその後、2011年に製造が終了し、ソニーはその後のメディアデバイスのラインナップを、Xperiaや次世代のウォークマンにシフトすることとなりました。

まとめ

ソニーのmyloは、いわばスマートフォンの先駆けとして、インターネットの利用を重視したユニークな製品でした。音楽や動画の再生、インターネットアクセスといった多機能性を持ちながらも、大きく普及することはありませんでした。ただ、デジタルライフスタイルの変化を象徴する製品として、その後の携帯機器の進化に影響を与えたと言えそうです。

今回はここまでです。

参考文献・引用

公式サイト

当時の紹介記事